2013年03月11日

【みんなが賛成すること】


セブン&アイグループ総帥、鈴木敏文氏の心に響く言葉より…


人間の脳は本来、省エネで動くようにできていて、限られたエネルギーをできるだけ有効的に

使おうとする。

人が生物として生きるには、その仕組みが適しているのだろう。

ところが、ビジネスマンとして成功するには、これは逆効果に作用するようだ。


キーになるのは「認知コスト」という概念だ。

認知コストとは、脳が思考に費やすエネルギー、いわば、脳内コストのことだ。

脳は、この認知コストをできるだけ下げようとする。

典型が、まわりの意見に対する反応だ。


「信じる」と「疑う」とでは、「信じる」ほうが認知コストが軽減される。

そのため、脳はできるだけまわりの意見に従おうと働く。

こうした脳本来の習性が、ビジネスにおいては、ときには逆効果になることを警告したのが、

鈴木氏のこの言葉だ。


「みんなが賛成することはたいてい失敗し、反対することはたいてい成功する」


みんなが賛成することに従えば、確かに認知コストはかからない。

しかし、誰もが同じことを始めるため、過当競争に陥り、順に脱落していく。


日本の家電メーカーの液晶テレビ事業はその典型だ。

一方、みんなが賛成することを疑うのは認知コストがかかるが、実現すれば、

競争相手はいないから成功する。

鈴木氏の足跡はその繰り返しだった。

『鈴木敏文「逆転発想」の言葉95』PHPビジネス新書




今流行っている仕事、またはそのきざしがある事業に参入するのは比較的容易だ。

先行して成功している会社の業績を調べて、周りを説得すればいいからだ。

多くの大会社や官庁では、前例が重視される。


だから、成功している会社をまねることは、周りの賛成を得やすい。

しかし、前例のないことをやろうとすれば、ほとんどの人が反対する。

誰もリスクをとりたくないからだ。


みんなが行く道に進めば、その分野はたちまちにしてレッドオーシャンという過当競争の世界に

なってしまう。

恐がって誰もがやらない道は、競争がないブルーオーシャンの世界。


誰も行かない道を進むには、脳に汗をかくほど必死に考え、同時に、リスクに立ち向かうぼう大な

エネルギーが必要だ。

しかし、「みんなと一緒」、「みんなと同じ」は、自分の頭で考えなくてもいい楽な道。


あえて人と違う道、ものまねをしない道、リスクをとる道を選びたい。


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Posted by wakuwakujyuku  at 19:36 │Comments(0)元気になる薬(言葉)

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